宇都宮市平松3丁目、産業通り沿いの歯科医院「亀井歯科・矯正歯科」 院長の亀井英彦(日本歯科専門医機構認定 歯周病専門医)です。
根管治療シリーズの最終回です。これまで、隔壁とラバーダム防湿による環境整備、CBCTとデジタルマイクロスコープによる診断と視野の確保についてお話ししてきました。今回は、実際に根管の中を処置する道具と、治療の仕上げである充填についてです。
根管を成形する ── NiTiロータリーファイル
根管の中にある感染した組織や汚れをできる限り取り除き、根管の壁を整えていく工程を「根管の成形」と呼びます。この成形に使うのが、ファイルと呼ばれる細い器具です。
当院では、ニッケルチタン(NiTi)合金製のロータリーファイルを使用しています。NiTi合金は形状記憶の特性を持ち、しなやかに湾曲するため、複雑に曲がった根管にも追従しやすい材料です。手用のステンレス製ファイルと比べて、根管本来のカーブを保ちながら効率的に成形を進めることができます(限界はあります)。
当院で採用しているのは06テーパーのファイルシステムです。テーパーとは、ファイルの先端から根元に向かって太くなる度合いのことで、06テーパーは根管内にしっかりとしたテーパー(勾配)をつけることができます。このテーパーが、次の工程であるスムーズな充填に影響します。
この写真のように、歯根の先端方向(手前から奥)に向かって、細くなっていく勾配のついた形状に成形されます。
根管を封鎖する ── 充填
成形が終わった根管は、できるだけすき間なく埋めなおす必要があります。すき間が残ると、そこに細菌が再び入り込む原因になるためです。
充填には、ガッタパーチャポイントと呼ばれる材料を使います。当院では、成形に使用したファイルと同じ06テーパーのガッタパーチャポイントを選択しています。成形と充填のテーパーを揃えることで、根管壁とガッタパーチャポイントの適合性が高まり、緊密な封鎖を得やすくなります。
とはいえ、根管内は複雑な形態(楕円形状)ですので、ガッタパーチャポイントとともに、根管壁との微小なすき間を埋めるためのシーラー(接着材のような材料)も使用します。当院ではキャナルシーラーBGを使用しています。
また、根管の先端に穿孔(小さな穴が開いている状態)がある場合には、MTAセメントという生体親和性の高い材料を用い、歯の延命を図ることもあります。
根管治療のあとに大切なこと
根管治療が終わっても、それで治療が完結するわけではありません。根管治療のあとには、2つの大切な工程があります。
ひとつは、詰め物や被せ物で歯を補強すること。神経を失った歯は破折のリスクが高くなるため、適切な補綴(ほてつ)処置で歯を守る必要があります。
もうひとつは、定期検診です。根管治療を受けた歯が問題なく経過しているか、レントゲンで根の先の状態を確認しながら、長期的に見守っていくことが重要です。また、トラブルの再発時には、抜歯を含め、早期に次の治療を検討することが大切です。
シリーズのまとめ
全4回にわたって、根管治療について当院の考え方をお伝えしてきました。
根管治療は、患者さんからは見えにくい、歯の内側で行われる地味な治療です。ただ、隔壁とラバーダムで環境を整え、CBCTとマイクロスコープで見える状態をつくり、適切な道具で成形・充填を行う。この一連の準備と手順が、治療後にその歯がどれだけ長く使えるかを左右すると考えています。
ご来院をお考えの方へ
亀井歯科・矯正歯科は、宇都宮市平松3丁目の産業通り沿いにあります。
陽東や東峰町方面はもちろん、石井町や下栗町からも根管治療のためにお越しいただいています。
北からお越しの場合は産業道路入口交差点(国道123号・通称「石井街道」との交差点)を南へ1400m・進行方向左手、南からお越しの場合は平成通との交差点を北へ300m・進行方向右手です。フトン巻きのジロー平松本町店さんやクリナップ宇都宮ショールームさんの産業通りを挟んで斜向かい、隣は田中商事さんです。敷地内に17台分の無料駐車場があります(敷地内は全面禁煙)。















