10月7日〜8日に一般診療を休み、秋季日本歯周病学会の学術大会(朱鷺メッセ、新潟)に参加させて頂きました。
日本では14年後の2030年、75歳以上の人口が5分の1を占めると言われており、国際的にも、歴史的にも未知の社会(超高齢者率が著しく高い社会)をむかえます。現在、来院されている方の中にも、将来、病気や筋力の低下、車の運転が出来なくなる等の問題で、来院出来なくなる方が何人も出てくることが想定されます。
そういった患者さんに対し、どのような準備をしておくのか?が、今の日本の医療、歯科医療の抱える課題のひとつです。今回の学術大会では、そのような超高齢社会における問題点が、大きく取り上げられました。
当院では、患者さんの将来の口の中の状態を、ある程度予想しながら、口の中に存在する病気(主に歯周病とムシ歯)を治し(場合によっては病状を安定させ、入れ歯などによる補綴治療を行い)、その後、良好な状態を長期にわたり維持させたいと考えながら、診療に当たっております。長期的な維持を達成しようと思うと、我々が努力することは言うまでもありませんが、それと共に、患者さんやその家族の理解、良好な口腔清掃状態(簡単に言うと磨き残しのない状態)、患者さんご自身の「自分で口の中の状態を維持するんだ!」という強い決意と協力が不可欠です。
当院では、治療を行うだけでなく、適切な歯磨きの方法を何度も説明し、さらには、口腔内の良好な状況を維持するための定期受診を強く推奨しております。ご理解の上、継続的に受診いただけますようお願いします。
そして、今回の学術大会において、本当におめでたいことがありました。僕の大学院時代の指導者で、大学勤務時代は上司であった石原裕一先生が、日本歯周病学会の学術賞を受賞されました。これまでの石原先生の歯周病に関連するストーリー性のある研究成果が評価されたことを、教え子として大変嬉しく思いました。
(写真: 石原裕一先生(右から3番目)と大学院時代に指導して頂いた教え子たち(要するに師匠と兄弟弟子の一部です))
(写真: 石原先生の学術賞受賞式)